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製造業向け「生産実績把握システム」導入企業インタビュー

きっかけから導入まで。その軌跡。


IoTを導入するきっかけから、どのように取り組みを始めたのか、そしてどのように「生産実績把握システム」を導入していただいたのか、その軌跡をインタビューさせていただきました。

株式会社ウチダ 佐々木社長にお話をお聞きしました

株式会社ウチダ 社屋
株式会社ウチダ
取締役社長 :佐々木泰孝 様
設立:1955年
本社:神奈川県川崎市幸区中幸町3丁目16
仙台工場:宮城県岩沼市下野郷字中野馬場1-1
仙台名取工場:宮城県名取市愛島台7丁目101-56
営業品目:プレス加工、冷間鍛造加工、機械加工、組付加工、金型・治具設計製作(自動車部品、産業機械部品、OA機器部品、家電部品)

IoT導入のきっかけ

取材風景

●コー・ワークス、以下CW)
この度はインタビューにご協力いただきまして、ありがとうございます。
早速ですが、株式会社ウチダ様でIoTを導入しようと思ったきっかけを教えていただけますか?

●株式会社ウチダ様、以下U様)
中小製造業はこれまで以上に業務改善していかないとこの先は生き残っていくことができない、という経営者としての問題意識を持っていました。
そして今の時代、業務改善に一番役立つ手段はやはりIoTですよね。しかもなるべく早く導入する事が効果を大きくすると思い、IoT導入の決断をしました。

IoT導入の方法の検討

株式会社ウチダ工場風景

●CW)
IoTを導入するにあたり、どんなことから始められましたか?

●U様)
自社の課題を洗い出し、目的の整理や情報分析を行いどのようにIoT&ICT化を進めるかの検討から始めました。そしてIoT製品やIoTソリューションの情報収集を始め、まずは自分たちでできることからやってみようと考えました。
これは、中小企業がIoTを導入しようとした場合、ある程度大きな予算を掛けて市販されている完成されたソリューションを入れてしまうと、実際に使いこなすことができず終わってしまうようなことが容易に想像できたためです。そうなってしまったら費用も時間も労力も無駄になってしまうなと。
なので、ある程度自分たちでいじりながら、勉強しながら、自分たちに合うシステムを作り上げるような事をしないと本当に役に立つIoTの活用はできないだろうなという視点で、ツールや事例などを調査していました。その調査の中で、「Raspberry Pi」というものがある事を知りました。安価でちっちゃいPCで現場に置けてIoTに最適だよって事くらいですが、どのくらい使えるのかはよくわかりませんでした。
そんな中「Raspberry Pi」を使いながらももっと簡単に自分たちでIoTシステムの開発ができる「Tibbo-Pi」というものがあるよという話を聞き、とても興味を持ちました。しかも仙台の会社という事で、これは一度話を聞こうと。

自分たちで作るIoTシステム

作業風景

●CW)
初めてお話をさせていただいた際、「IoTの活用方法を自分たちで身に付けていきたい、自分たちで作り上げていきたい」という株式会社ウチダ様の考え方と、当社の考え方や「Tibbo-Pi」の製品コンセプトが一致したように感じました。

●U様)
そうですね。やはり当社のような中小企業の欲しいIoTシステムというのはニッチです。市場にある汎用の物は、相当カスタマイズしないと使いこなせなくて、だったら初めから自分たちで作れる部分は作りたい、そう思っていました。
「Tibbo-Pi」のコンセプトが、IoTを学べて、試せて、導入までできる、というものだったので、自分たちでも開発ができるかもしれない、そう思って購入を決めました。自分たちでチャレンジしてみるというところには、中長期的に見てある程度時間や費用をかけても会社にとってプラスになるのではないかと感じましたね。

IoTを試してみる

Tibbo-pi設置の様子

●CW)
色々と実際に調査をして工作機械にアプローチする方法などを決められたわけですが、「Tibbo-Pi」でいけるなと感じたところはどこですか?

●U様)
最初に「Tibbo-Pi」を2台購入して使ってみた時に、これは簡単に出来そうだなと実感しました。ただ、使い方をある程度教えて頂いた方がもっと使えるなとも思いましたね。
また、取得したどのデータをどのように活用すれば良いのか、やはりここを具体的に考えていかないとと思っています。自分たちでチャレンジしてみたことによって、色々なセンサを使えるようになったこともあり、データの活用の可能性が広がったとも感じました。
例えば、取得したデータをcsvファイルとして保存できるのですが、ただの数字の羅刹であったものを意味のあるグラフにして可視化できた時には、これはいけると実感しました。事務所から現場の工作機械の稼働状況が見えたのも良かったです。

自分たちでカスタマイズすることが前提のIoTシステム

●CW)
「生産実績把握システム」を導入するに至った経緯は?

●U様)
先ほどもお話しした通り、ある程度自分たちでもできたのですが、一方でやはり自分たちではできない専門性の高い部分というのもありました。
それはある程度使い続けていき勉強すればできるようになるのかもしれません。
ただ、あまりにも専門的な分野だと時間もかかってしまうし、学習コストもかかってしまう。そんな時、コー・ワークスさんでパッケージとして提供されていた「生産実績把握システム」を見せていただきました。
データベースに蓄積する、それをリアルタイムで可視化する。そういったソフトウェアの開発のような部分は私たちにはやはり難しい分野だったのですが、このシステムは、それを簡単に実現していて、かつ、カスタマイズが容易で自分たちが今まで覚えたこともそのまま活用できるような仕様で作られていました。そこがまず良いなと思いました。
しかも、もともとIoT専用のクラウドサービスとして提供されていたものを、内部ネットワーク内でも独立して動くようにしたシステムとのことで、セキュリティ上外部ネットワークに繋ぐことが出来ない当社のような工場内のネットワークにも設置できるとのこと。
コー・ワークスさん、諸々上手いな、と。(笑)

●CW)
ありがとうございます。(笑)

●U様)
しかも、「Tibbo-Pi」という自社の商品に縛り付けることなく、他の機器とも連携できるようにされている。今後私たちが色々と自分たちでチャレンジしたいときにこういう縛りのないシステムというのはとても嬉しいものだと感じましたね。
なので、今後も色々なIoTシステムの開発や導入にチャレンジしてみたいと考えています。

導入効果

●CW)
最後に、今回のシステムを入れて得られた、導入効果を教えてください。

●U様)
工場での「生産実績の把握」を短期間で実現できたことが一番大きいです。これによって 生産性損失の原因発見、いわゆる、ムリ、ムダ、ムラの発見や生産性のボトルネックなどの発見です。この情報を元に改善活動の計画・実施や、効果検証を行うことができるようになりました。今後も生産性の向上のために様々な活動を行っていく予定です。

●CW)
なるほど、わかりました。今後もご協力できることがありましたら、ぜひお力になりたいと思います。
本日はありがとうございました。

クライアント 株式会社ウチダ
サービス提供時期 2019年
業種 製造業